PRECIOUS CARGO: EPISODE 2

なぜトラベルケース開発は高度な知識が必要なのか

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1969年7月

世界は、人類史上初の特別な瞬間を目撃しました。

ゼロハリバートンでは、アポロ11号の偉業から50周年を記念して、アポロ11号の月での使命と成果、またサポートした我々の役回りについて、特集「プレシャスカーゴ」を5回のエピソードに分けて、配信します。

宇宙環境は厳しい

5つの巨大なエンジンが稼働した時、アポロ11号の乗組員は容赦ない現実に直面したのでした。宇宙旅行するための最初のチャレンジは、発射台から離れるだけでも約3350トンもの燃料が必要となり、それをコントロールする必要があるということでした。また、宇宙空間で作業するには260℃もの温度変化と無重力、そして大気圏突入時の重力加速や金属も蒸発するような温度と向き合う必要もありました。宇宙は人類と人類が作り出した道具にとって、全く好意的ではない場所なのです。

アポロ11号の成功は、宇宙船アポロ11号の全てのハードウェアとソフトウェアの部品を考案・開発した、数多くの人たちの長年の弛み無い努力によって達成できたのです。

「月」を持ち帰るためのツールの発明

「惑星の一部を持ち帰ると言うミッション」を遂行するために必要な道具は、宇宙の厳しい環境を考慮すると、どうしても「開発」ではなく、「発明」しなければいけませんでした。ハンマー、シャベル、レーキや月のサンプルを収納する入れ物など、月の地面で宇宙飛行士が作業するためには作り直す必要がありました。また様々な理由から、道具は軽くて強くて小さくしなければいけませんでした。そして、ゼロハリバートンが歴史上初めて回収する貴重な積み荷を守るために、月まで38万kmを往復旅行するケースも例外ではないのでした。

アポロ11号は月に行っただけではなく「月」を持ち帰りました

採集された月のサンプルは袋に入れられ、ケースに収納されました。ケース内の特製アルミメッシュパッドが、ロケットの発射時に起きる激しい振動や宇宙船の着水時の衝撃から守るように装備されていました。また、三重密封構造のアルミ製シェルにより、月と同じ真空状況を保持し湿気や汚染物が入り込まないようになっていました。

月のサンプル採集:

分かりやすい3つのステップ

1. 写真を撮る

採集袋に入れる前に収集する石は全て写真に撮られました。写真資料から、サンプルの位置、他の物体との関係性、個々のサンプルがどのようにしてそこに存在していたのかなど、科学者にとって貴重な情報が読み取れます。写真にある特別にデザインされた機器(グノモン)を使用して、サンプルのサイズや色、そして地上での位置などを測定しました。

2. 月を掘る必要はありません

クレーターが作られる時、衝撃により地中にあった物質が周りに飛び散ります。クレーターの周りに飛び散った破片は、基本的に月内部のサンプルです。地下深くにあった物質は、クレーターの縁で見つける事ができ、地表近くの物質は遠くで見つける事ができます。その事実に従って、宇宙飛行士は放射状にサンプルの採集をしていきました。クレーターの縁から異なる距離で採集することにより、宇宙飛行士は掘らずに地表の深いところから浅い所までの物質を効率的に集める事ができました。

3. プロからの助言:月での使命を完遂するなら作業リストを作成するべし

この写真を見た所、惑星間旅行成功の秘訣は単純のようです:やるべき作業リストの作成です。アポロ11号の宇宙飛行士は、慎重に計画されたチェックリストを無視してスイッチを押したり、次々と勝手に作業をしていたわけではありません。人類史上初めての月面に降り立ったアームストロングとオルドリンは、グローブに縫い付けられた作業リストに従って、一つ一つ与えられた任務を遂行していったのです。

Episode 3予告:宇宙仕様:アポロ11号で使用された重要な製品やツールのご紹介

1969年、アポロ11号は人類にとって最高の業績でした。50年経過し、アポロ11号ミッションによって出来た様々な道具は、突出した発明と開発の産物と見なされています。エピソード3では、ミッション遂行のために重要なツールが商品工学及び技術の限界をどのように超えていったのか、という部分を見ていきます。

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Episode 1 of 5

アポロ11号 - 月へのミッション
そしてゼロハリバートンの「月を持ち帰る」というミッション

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宇宙仕様
アポロ11号で使用された重要な製品やツール紹介

写真提供: NASA - ご厚意により許可転載

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